詠春拳とは
詠春拳は中国人女性が創始者と言われている中国武術です。修得には特殊な身体能力は必要ありません。日本ではあまり知られていませんが、欧米を中心に普及しており、その人口は200万人ともいわれております。
詠春拳の歴史
伝説によると、詠春拳は中国で300年以上前にNg Mui(ギン・ムイ)という少林寺の尼僧によって作られました。少林寺が焼き討ちにあった際、師範の何人かは、逃げ延びることができ、Ng Muiもかろうじて逃げることが出来ました。彼女は体格的にも自分より優れた強い相手に勝つために、今までとは違う新しい格闘技を考えざるを得なかったのです。
そこで、Ng Muiは今までのような硬度の技に代わり柔軟性を使用し、より迅速な技を作り出しました。彼女の格闘スタイルは今までとは完全に異なっていましたが、それを使い体格の劣る彼女ですら強い敵にも打ち勝つことが出来たのです。
後に、Ng MuiはYim Wing Chun(イム・ウィン・チュン)という女性に彼女の技の知識を全て伝えました。詠春拳(ウィン・チュン)という名はYim Wing Tzunに因んで名付けられました。そして詠春拳は秘密に世代から世代へと伝えられたのです。 香港で著名なグランドマスターYip Man(イップ・マン)(1972年没)は、中国人弟子にのみ直接指導した最後の師父であり、多年にわたりブルース・リーにも指導をしました。
今日、何百万人もの人々が詠春拳を学んでいます。グランドマスターYip Manが死んだ後に、彼の弟子たちはオリジナルの詠春拳(ウィン・チュン/Wing Chun)以外のアルファベットを使い、独自の詠春拳(Wing Chun, Wing Tsun, Ving Tsun, Ving Chun)協会を創設しました。現在も協会ごとに様々なアルファベットが使われています。